白髪染めの乳化

セルフで白髪染めをしたけれど「綺麗に染まらなかった」「色ムラが出来た」などの失敗をした経験がある人は案外多いのではないでしょうか。
失敗したからと言って何度も白髪染めを繰り返すのは、髪へのダメージを考えると避けたい所です。

白髪染めを失敗しないためにも覚えておきたいのが「乳化」という方法です。
この白髪染めの乳化について詳しく説明していきます。

白髪染めの乳化で綺麗に染める

美容院で髪を染めた後、洗い流す時にお湯を髪に少しずつなじませて、マッサージのような事をされた経験があると思います。
これはただ単に髪を洗って染料を落としているのではなく、「乳化」という作業を行っているのです。

この乳化を行うのと行わないのでは、白髪染めの染まり方や仕上がり方が違ってきます。
白髪を染める時、染料を髪に塗っているのは鏡越しに見えますが、この乳化を行っている時は染められている側からは見る事が出来ません。

そのため、乳化自体を知らない人も多いでしょう。
ただ、白髪染めを失敗なく綺麗に染めるためには、この乳化は非常に重要な作業です。

白髪染めの乳化の目的

白髪染めの乳化の目的

美容院での白髪染めは、美容師が丁寧に行うため塗り忘れなどはまずありません。
しかし、市販の白髪染めを使ってセルフで染める場合は、後頭部などの見えない部分は、どうしても塗りにくく色ムラなどの失敗が起こりやすくなります。

乳化はこのような失敗を起こりにくくするためにも、白髪染めではとても大切なものと言えます。
美容院での白髪染め後のシャンプーが長いと感じた事がある人も多いと思います。

これは染料を洗い流すのに時間が掛かっている訳ではなく、乳化を行っているから時間が掛かっているのです。
この乳化の目的としては、次のような事が挙げられます。

色をなじませる

セルフで白髪染めを行う場合、塗る量が場所によってバラバラだったり、塗り忘れなどがあったりして色ムラが出きてしまう事があります。
髪にお湯を少し足し乳化を行うと、これらの塗り忘れている部分などに色をなじませる事が出来ます。

そして、色ムラや染めた時の境目を目立ちにくくする事が可能です。
また、乳化をしながら揉み込む事で色がしっかりと髪内部に浸透して、色持ちも良くなるという効果もあります。

頭皮に付いた色を取り除く

白髪に色を付ける白髪染めは染料も濃くなっています。
また、白髪は髪の根元から伸びてくるため、根元部分にはしっかりと染料を塗り込まなければいけません。

綺麗に染めようと、しっかり塗れば塗るほど白髪染めの色が頭皮に付きやすく、頭皮に付いてしまった染料は普通にシャンプーしただけでは落ちにくくなっています。
染料が付いたままだと頭皮への刺激も大きくなってしまうので、綺麗に洗い流しておかなければいけません。

乳化は、お湯と染料をなじませ軽くマッサージする事で、頭皮に付いた染料となじみ染料が落ちやすくなります。
そのため、頭皮の健康のためにも、欠かせないものとなります。

白髪染めの乳化の方法

白髪染めの乳化の方法

白髪染めの乳化は、次のような方法で行います。
まず髪に37℃~38℃ぐらいのお湯を少し足して、白髪染めの染料となじませていきます。

爪は立てず指の腹を使って揉み込むように優しくマッサージを行い、髪全体になじませます。
乳化に掛ける時間は、髪の量や長さなどによっても異なりますが、2~5分ぐらいが目安です。

白髪染めの染料が柔らかくなって十分になじみ髪全体が乳化出来たら、37℃~38℃のお湯でヘアカラーの色が出なくなるまでしっかりとすすぎます。
染料が髪に付着していると、ベトツキやぬるつきがあります。

ただ、しっかり洗い流すとこれらの感じはなくなるので、ベトつきやぬるつきがなくなるまで洗い流すようにしてください。
乳化は難しく思われがちですが、手順や方法を覚えればセルフで白髪を染める時にももちろん行えます。

白髪を綺麗に染めて色持ちを良くするためにも、乳化の方法を覚えておきましょう。

白髪染めと乳化のまとめ

白髪染めと乳化のまとめ

白髪染めの乳化は、面倒だと思う人もいるかもしれません。
しかし、乳化というひと手間を掛ける事で、白髪を綺麗に染める事が出来色持ちも良くなり、また頭皮へのダメージも防ぐ事が出来ます。

乳化に掛ける時間は数分ですが、この数分が白髪を失敗なく綺麗に染める重要なポイントになります。
白髪染めの乳化について正しく知る事は、髪や頭皮を健康に保つためにも必要な事だという事を覚えておきましょう。