白髪染めとオキシ

白髪染めのヘアカラーは、1剤と2剤を混ぜ合わせて使用します。
この時に使用する2剤の事を「オキシ」と言います。

オキシには、6%・4.5%・3%など濃度の違うものが何種類かあります。
この白髪染め2剤のオキシについて、濃度の違いや髪への影響など詳しく説明していきます。

白髪染めで必要なオキシとは?

美容室で白髪染めやヘアカラーをする時に、美容師がカップの中で薬剤を混ぜ合わせているのを見た事があると思います。
あれは1剤と2剤を混ぜ合わせているのです。

また、市販の白髪染めでも、1剤と2剤を自分で振って混ぜ合わせます。
このように、白髪染めなどヘアカラーは、1剤と2剤を混ぜ合わせて使用する必要があるのです。

1剤は酸化染料とアルカリ剤が含まれており、2剤は酸化剤で過酸化水素の事を言い、この2剤の事をオキシやオキシダンと呼んでいます。
1剤と2剤のオキシを混ぜ合わせる事による化学反応によって、染毛・発色・脱色が起こり髪が染まる仕組みになっています。

つまり、1剤のみや2剤のみなどの単品では髪を染める事が出来ず、それぞれを混ぜ合わせる事によって髪を染める事が出来るのです。
上記の事から分かるように、オキシは白髪染めには欠かす事の出来ない成分と言えます。

白髪染めのオキシには様々な濃度がある

白髪染めのオキシには様々な濃度がある

白髪染めのオキシには、オキシ6やオキシ4.5・オキシ3など様々な種類があります。
これらの数字はオキシ濃度を表しており、数字が上がるにつれて濃度が高くなります。

濃度が高いほど髪を脱色する作用が強いため、髪を明るく染める事が出来ます。
髪が黒いのはメラニン色素によるものですが、オキシはこのメラニン色素を壊し脱色する作用があります。

脱色された髪に染料が浸透して、しっかりと髪が染まっていくのです。
髪の傷み具合や白髪の量などでこの脱色する力を変える必要があるため、オキシには様々な種類があるのです。

濃度と髪への影響

脱色する事をブリーチとも言いますが、先程説明したようにオキシ濃度が高いほどブリーチ力は強くなります。
そのため、オキシ3%よりも、オキシ6%の方がブリーチには向いています。

しかし、ブリーチ力が強いという事は、キューティクルを開かせる力も強いため髪も傷みやすくなってしまいます。
そのため、もともと髪が傷んでいる人は、オキシ6%を使うと髪をさらに傷める原因になってしまうため、オキシ濃度にも気を付ける必要があります。

オキシ濃度で白髪染めの染まり方が変わる

オキシ濃度で白髪染めの染まり方が変わる

美容院で白髪染めをする場合は、美容師が髪の状態を必ずチェックし、使用するオキシ濃度を変え白髪染めの染まり方を明るくしたり暗くしたりしています。
例えば、髪の約8割が白髪だという人は、既にメラニン色素は無くなっているため、わざわざオキシ6%を使ってしっかりブリーチする必要がありません。

そのため、髪の負担の少ないオキシ3%などで十分対応出来ます。
逆に、白髪が少ない人はしっかりブリーチ出来るオキシ6%を使用するなど、その人の白髪の量などに合わせてオキシ濃度を変えていくのです。

ただ、毛先は傷みやすい部分でもあるため、根元に比べると傷んで色落ちしてしまっている場合があります。
髪全体に同じオキシ6%を使用すると、毛先の部分はさらに傷んでしまいます。

そのため、毛先に傷みや色落ちがある場合は、根元はオキシ6%を使用し毛先はオキシ3%を使用した方が毛先の傷みは少なくなるのです。
また、オキシ6%とオキシ3%を1:1で調合し、オキシ4.5%を作る事も出来ます。

このように、オキシ濃度を髪の状態によって使い分けて白髪染めをする事で、髪のダメージを抑える事が出来ます。

市販の白髪染めはオキシ濃度6%

市販の白髪染めはオキシ濃度6%

美容院の場合は、髪の状態からオキシ濃度を変えたり、調合して濃度を自分で作る事が出来ます。
しかし、市販の白髪染めは、オキシ濃度を変える事は出来ません。

市販の白髪染めは、キューティクルをしっかりと開き髪の内部に染料を浸透させる必要があります。
オキシ3%だと染まりが悪い可能性があるため、白髪をしっかりと染めるためにはオキシ6%を使う必要があるのです。

そのため、市販の白髪染めのほとんどは、オキシ濃度が6%になっています。
市販の白髪染めは髪を傷めやすいと言われている理由も、この事から分かると思います。

白髪染めとオキシのまとめ

白髪染めとオキシのまとめ

白髪染めは、1剤と2剤のオキシを混ぜ合わせる事による化学反応で、染毛・発色・脱色がおき白髪を染める事が出来ます。
この白髪染めに欠かせないオキシは、濃度の違いによって染まり方だけではなく、髪の傷み方も変わってきます。

美容院の場合は、オキシ6・オキシ4.5・オキシ3など、髪の状態や傷み具合を見てオキシ濃度を変える事が可能で髪への影響も最小限に抑えれます。
ただ、市販の白髪染めは、オキシ6のみなのでよく染まる反面、髪の傷みも大きくなってしまうのです。

オキシについて詳しく知る事は、自分の髪を無駄なダメージから守るという事にも繋がる事を覚えておきましょう。