白髪染めは、洗浄力の強いシャンプーで色落ちしてしまう事があります。
しかし、色落ちの原因となるものは、シャンプーだけではありません。
白髪染めをした状態でプールに入ると、その直後や翌日色落ちに気付く事があります。
プールに入った後に白髪染めが落ちる現象は偶然起こるのではなく、きちんとした理由があって起こる現象なのです。
しかし、白髪の染め方を工夫したりプールで髪が濡れるのを避けたりすれば、ある程度色落ちを防げる効果が期待出来ます。
今回は、プールで白髪染めが落ちる原因や、色落ちの対策について学んでいきましょう。
プールの塩素で白髪染めが落ちる
ヘアマニキュアやヘアマスカラのような髪の表面だけに色を付けるアイテムを使っていると、プールの水で溶けて色が落ちてしまう可能性が高いのです。
また、ドラッグストアで売られているような一般的な白髪染めを使っても、プールでの色落ちが全くないわけではありません。
白髪染めの色落ちは、プールの水に含まれている塩素が原因になる事があるのです。
プールの水には、雑菌の繁殖を防ぐ目的で塩素系消毒剤が加えられています。
塩素には雑菌を減らす働きがあるのですが、脱色する作用もあるのです。
髪が塩素に触れるとキューティクルが開いてしまい、白髪染めの色が抜けていく恐れがあります。
プールの水に加えられる塩素の濃度には上限が設けられています。
しかし、髪へのダメージや色落ちのリスクについてはあまり油断しないでください。
摩擦や紫外線で白髪染めが落ちる事も
プールで泳いでいる間に、水と髪の間で摩擦が生じます。
こうした些細な事でも、白髪染めの色が抜ける事があるのです。
また、野外プールで泳ぐ場合は、紫外線にも注意してください。
紫外線を浴びると、髪は乾燥、毛髪組織がもろくなる、キューティクルが開きやすくなるという影響を受けます。
そして、白髪染めが色落ちするリスクが生じるのです。
長時間紫外線を浴びたり髪が濡れたまま紫外線を受けたりすると、髪に含まれるアミノ酸が酸化し、別の物質に変わってしまう事もあります。
そうなると、色落ちだけでなく、髪そのものへのダメージも心配しなくてはなりません。
塩素以外にも、摩擦や紫外線といった要因で色落ちする恐れがあるという事を覚えておきましょう。
プールで落ちる恐れのある白髪染め
レッスンを受けているなどの事情で長い間プールに通う人は、白髪染めの選び方に注意する必要があります。
白髪染めには髪の内部に色を浸透させるタイプもあれば、髪の表面だけに色を入れるタイプもあるのです。
このうち髪の表面だけを着色するものは、カラーリング後プールに入ると色落ちしやすい傾向にあります。
ここでは髪の表面を染める白髪染めの具体例を挙げるので、プールに通っている人や通う予定のある人はぜひ参考にしてください。
ヘアマニキュア
髪の内部にもわずかながら色が入るヘアマニキュアは、通常2~4週間色が持ちます。
しかし、髪の表面を中心に着色するアイテムなので、プールに入ると色落ちする可能性が高いのです。
ヘアマニキュアは、一般的な白髪染めと異なり、色を付ける過程でキューティクルを開く事がありません。
そのため、「髪にあまり負担を掛けずに白髪を染めたい」という人には重宝されるアイテムなのです。
しかし、プールに入るとあまり色持ちしない事があります。
ヘアカラートリートメント
髪のダメージを補修する効果が期待でき、また頭皮への負担も少ないのがヘアカラートリートメントの特徴です。
おしゃれ染め用のヘアカラートリートメントもあるのですが、白髪染め用のヘアカラートリートメントもあり、多くの製品は何回か使っていく内に白髪が染まっていきます。
白髪が染まるとは言え、色が付くのは髪の表面だけで内部にまでは色は入っていきません。
そのため、日々のシャンプーでだんだん色落ちしていき、プールに入る事でも色落ちする可能性が高いのです。
白髪隠し
一時的に、白髪に色を付ける白髪隠しには、ヘアマスカラやヘアファンデーション、ヘアスプレーなどがあります。
こうしたクイックタイプの白髪染めも水に濡れると、すぐ落ちてしまう傾向があるのです。
白髪隠しの場合、プールやシャンプーで落ちやすいだけでなく、雨に濡れただけでも色落ちする恐れがあります。
サッと付けるだけで白髪が目立たなくなるという点では非常に便利なアイテムですが、プールに入る日は使用しないのがおすすめです。
天然由来の白髪染め
白髪染めの中には、ヘナカラーや香草カラーといった天然由来の染料もあるのです。
天然由来の白髪染めでも、化学成分で作られた白髪染めのように髪の内部にまで色が入る事があります。
また、こうしたタイプの白髪染めも頭皮や髪に優しい傾向があるので、市販の白髪染めの化学成分に抵抗がある人でも安心して使える事が多いのです。
一方、プールで色落ちしやすい白髪染めでもあるので、カラーリング後長時間プールに入る事はおすすめ出来ません。
プールで白髪染めが落ちないための対策法
長期間プールに通う場合、白髪染めの色を持続させるための対策が必要です。
白髪染めの選び方ややり方に変化を加える、またプールに入る前に色落ち対策をするといった方法で白髪染めの色持ちを良くする効果が期待出来ます。
美容師さんにプールでの色落ちについて相談するのも良いのですが、自分で対策をして色落ちを防げる可能性もあるのです。
ここでは、プールに入る事による色落ちを出来る限り少なくするための対策法を紹介します。
落ちにくい白髪染めを選ぶ
プールに通う人には、髪の内部にまで色が浸透するタイプの白髪染めがおすすめ出来ます。
髪の内部まで染まるのは市販の白髪染めであり、こちらはプールでの色落ちが比較的少ない傾向にあるのです。
ヘアマニキュアやヘアカラートリートメントついては、頭皮や髪に優しい一方でプールでの色落ちのリスクは高い傾向にあります。
市販の白髪染めであれば化学成分で頭皮や髪を傷める恐れがあるものの、色持ちはしやすいのです。
頭皮、髪の健康と白髪染めの色持ちを両立させるのは簡単な事ではありません。
しかし、市販の白髪染めにも頭皮や髪を、あまり傷めないよう開発されているものがあります。
いくつかのメーカーの白髪染めを使ってみて、自分の髪の状態に合った白髪染めを選びましょう。
白髪染めをどうしても自分で選べない場合、美容師さんのアドバイスを聞きながら選ぶのもおすすめ出来ます。
定期的に美容院で白髪染めをする
自分で染めるより美容院で定期的に白髪染めをしてもらった方が、頭皮や髪のダメージが少ない傾向にあります。
特に、プールの塩素で髪が傷んでいる場合、自分で白髪染めをすると余計にダメージが大きくなる恐れがあるのです。
美容院では、髪のコンディションに合った薬剤で白髪染めをする事が多いと言えます。
そのため、長期間プールに通っている人には。なおさら美容院でのカラーリングをおすすめします。
一方、美容院での出費が心配な方は、白髪染め専門店の利用を視野に入れてみましょう。
白髪染め専門店であれば、価格が安くても頭皮や髪に優しい薬剤で白髪染めをしてもらえる可能性があります。
白髪染めと白髪隠しを一緒に使う
市販の白髪染めを短い期間で使い続けると、頭皮も髪も傷んでいく恐れがあります。
そのため、白髪が気になったらすぐ白髪染めを使わず、白髪隠しで対処するのがおすすめです。
白髪染めと白髪隠しを併用する事で、白髪染めの使用頻度を減らせる可能性があります。
しかし、白髪隠しはプールで落ちやすいため、泳ぐ前は使用しないでください。
また、プールに入る時は水泳キャップを被ってしまうので、人に白髪が見える可能性を心配する必要はあまりありません。
プールでは防水性の高いキャップを使う
水泳キャップをかぶってプールに入っても、もぐってしまうと髪は濡れ白髪染めが色落ちしてしまう事があります。
しかし、防水性の高いキャップを使う事で、髪が濡れるのを防げる可能性があるのです。
そうしたキャップが手に入らない場合、普段使っているキャップを2枚重ねてかぶると防水効果が期待出来ます。
また、野外プールで泳ぐのであれば、なおさらキャップをかぶるのを忘れないでください。
キャップには、紫外線を髪から守れる効果も期待出来るためです。
入浴後ヘアオイルを付ける
シャンプーをした後ヘアオイルを塗布すると、プールで色落ちしにくくなる可能性があります。
これは、ヘアオイルによって髪がコーティングされるからです。
毎日ヘアオイルを付けて髪がどんどんコーティングされ、白髪染めが落ちるリスクを下げる事が出来ます。
髪がベタベタになるまで塗布するのは好ましくありませんが、プールの前日は少したっぷりヘアオイルを付けましょう。
しかし、プールによってはこうしたヘアケア剤を付けた状態で入る事が禁じられている場合もあります。
そのため、通っているプールのルールをよく確認してからヘアオイルを使ってください。
プールでは髪をなるべく濡らさないように泳ぐ
ビート板を使ってもぐらずに泳げば、プールの水で髪が濡れる事はあまりありません。
髪が水に触れなければ白髪染めの色落ちが防げる可能性が高いのです。
しかし、レッスンを受けている場合、その内容によってはやむを得ずもぐる事もあります。
もぐらずに泳ぐのが可能な場合のみ、髪を濡らさない対策法を試してください。
髪が濡れた時は、プールから出た後シャワーで塩素をしっかり落とせば、白髪染めの色落ちが避けられる可能性があります。
シャワーの後もまだ塩素が髪に残っている恐れがあるので、帰宅したらすぐにシャンプーをしましょう。
白髪染めとプールのまとめ
白髪染めをした状態でプールに入ると、塩素や摩擦、紫外線といった要因で色落ちする恐れがあります。
色落ちは、特に髪の表面を染める白髪染めにおいて起こりやすいと言えます。
そのため、色をキープさせたいのであれば、髪の内部に色を入れるタイプの白髪染めがおすすめです。
白髪染めのやり方を工夫する以外にも防水性の高いキャップをかぶったり、もぐらずに泳いだりといった方法で色落ち対策が出来る可能性があります。
また、プールから上がった後でも、シャワーで塩素を落とすという対策が出来るのです。
このように、自分で出来る色落ち対策が複数あるので、白髪染めの色を長くキープするためには、ぜひ今回ご紹介した対策法を実践してみましょう。